愛犬が病気になる食事・ならない食事!

愛犬が病気になる食事、ならない食事をご紹介します。

年を取ったら低タンパクがヘルシーは間違い!

年をとったら肉食に帰る

フードを年齢表示で選んでいる場合に、
心配なのが動物性タンパク質不足です。

シニア犬用フードというのは、肉類などの動物性たんぱく質の、
割合を減らし、穀物の割合を増やしたものです。

年をとったら肉を減らしてヘルシーに、と聞くと、なんとなく良さそうですが、
これは猿から進化した人の栄養学の押し付けでしかありません。

最近足腰が弱って、寝たきりになる犬が多いのは、
このような人の視点から作られた、シニア犬用フードのせいではないかと思います。

寝たきりのワンちゃんの飼い主さんに、どんなフードをあげているかを尋ねると、
決まって「ちゃんとシニアフードにしています」といった答えが返ってきます

穀物を中心としたヘルシーのフードでは、シニア犬は動物性たんぱく質の不足に陥ります。

動物性タンパク質不足は、筋肉を細らせ、特に後ろ足にダメージを与えます。
後ろ足が弱ってしまうと、立つことが出来ず寝たきりとなってしまうのです。

野生の動物が老化によって、寝たきりになることはありません。
寝たきりを生み出しているのは。私たちが与える毎日のフードなのです。

逆に寝たきり度なった犬に、肉を多めに与えると回復するケースが多いのもそのためです。
私は治療の一環として生肉を食べさせることがあります。

ある日、友人から飼い犬が「あと数時間後に死ぬ」と言われたと連絡がありました。
14歳のミックス犬の男の子、ここちゃんは老衰で立ち上がれないどころか、
何も食べれないと言います。

そこで「生のステーキ肉をぶつ切りにしてあげて」と伝えました。
友人は、もう何も食べないのになあ、と思いつつ、肉を用意し、
家に持って行ったところ、ここちゃんはガツガツと食べ始めむくっと立ち上がったそうです。

それから半年間、寝たきりになることはなく、余生を過ごせたと言います。
このように、今まで自力で立てなかった子が、肉食に変えたことで、
立てるようになった例を私は今まで頻繁に経験してきました。


動物性タンパク質たっぷりの食事を

祖先の狼は幼い時から老年に至るまで、一貫して鹿肉を食べていました。
年をとったからヘルシーなものを食べるという考えは、犬にはありません。

逆に、年をとると、比較的新しく獲得した習性は失われ、
昔から持っている習性が目立つようになります。

このことは、認知症となった老犬が、
夜行性になりやすいというところからも分かります。

15歳の柴犬マロン君は、認知症のため昼夜が逆転していました。

マンションで飼われていたため夜中に
うおんうおんと鳴き続けることは飼い主さんには大問題。

後ろ足の筋肉が弱り、うまく立てないだけでなく、
オムツをして自分の事も分からない様子でした。

この状態が、肉中心の食事とビタミンの栄養処方で、一週間で元に戻ったのです。

飼い主との生活で獲得した習慣よりも、年を取って本来の性質があらわになり、
昼夜逆転してしまったのです。
マロン君は今でも元気です。

食事についても同じです。
進化の過程で新しく獲得した穀物代謝する能力より、
肉を代謝する能力の方が、最後まで維持されることは覚えておくと良いでしょう。

老犬に優しいフードは、ヘルシーフードではなく肉中心のフードなのです。

ドッグフードであれば、弱ってきた老犬には消化しやすい肉、
つまり 動物性タンパク質を多く含んだものを選ぶのお勧めします。

そうすることで、筋肉を維持しねたきりの予防になるばかりでなく、
認知症の心配も減らすことができます。

体のことを考えても、脳のことを考えても、
老犬には肉がいいということを覚えておきましょう。