重要な栄養素が不足し短命に!
残飯食が愛犬を短命にしてしまう?
犬の寿命から見たとき、人間の残り物を食べていた頃の、
犬の平均寿命は6歳ぐらいです。
現代の、ドッグフードで飼われているワンちゃんの平均寿命は、
13歳ぐらいです。
このことから7歳以上も寿命が延びたことがわかります
昔は交通事故やフィラリアという病気も多かったのですが、
それを差し引いても、人の残飯を食べていた時より、
明らかに現代のドッグフードの方が、
愛犬の寿命に貢献しているように思います。
もう一つ重要なことは、ドッグフードが普及する以前40年前は、
日本の家庭で飼われている犬は、日本犬かその雑種が多かったことです。
日本犬は日本人と長く生活してきたため、日本人の食生活にかなり適応しています。
欧米犬に比べて、穀物が消化できるよう大腸が長いのです。
洋犬は、大腸が短く肉類をたくさんとり穀類が少ない食事に適した体をしています。
洋犬は、主に狩猟や牧畜と言った、
肉が十分に食べられる環境で生活をしていました。
そのため、その犬を日本の食事の残りで飼育すると、
栄養欠損を起こします。
タンパク質が少なすぎるのです。
日本の食事の残り物で飼育されていた洋犬が、
とても短命だったりするという話を聞きますが、これが一因と思います。
では腸が長い日本犬は日本食の残り物で長生きしていたのでしょうか?
実際は洋犬ほどないにしろ短命でした。
日本犬と言っても色々な種類がいます。
柴犬、縄文柴犬、秋田犬、甲斐犬、紀州犬などなど。
実はどの犬を見ても日本でも狩りに使われていたことがわかります
くま、イノシシ、しか、たぬき、きじ、カモなどです。
日本でも、犬は江戸時代からずっと、狩りの獲物の肉や骨を、
大量にとり続けていたことがわかります。
しかし、西洋程狩猟は盛んではなく、農繁期は農業に専念していましたので
その期間は、穀物食でも体を維持できる構造に、日本犬の大腸は進化したと考えられます。
日本犬は農業が暇な時期には、狩りに行き、獲物の肉をお腹いっぱい食べられるそういう生活だったわけです。
ですから、洋犬ほどでないにしても、穀物ばかりの残飯では、
栄養欠損が生じ短命になることも考えられます。