愛犬が病気になる食事・ならない食事!

愛犬が病気になる食事、ならない食事をご紹介します。

犬種ごとの食事のポイント

ドッグフードや残飯に、少し工夫を加えるだけでも、
長い目で見ると大きな差が出てきます。

犬種ごとの特徴を知って、食事を工夫しましょう!

基本は動物性たんぱく質を増やすため、つまり肉や魚を与えることです。
主な犬種において食事のポイントをご紹介します。

プードル

水辺で漁師が撃ち落とした鳥の回収、フランスでカモ狩りに使われていた猟犬です
肉類をたくさん食べてきた犬種なので、不調や栄養不足の時には、
カモや鶏などの鶏肉を食事にプラスします。

チワワ

メキシコの温かい土地の犬が、小型化されたのがチワワです。
食事の不足に弱く低血糖が原因でよく命落とします。

チワワは、フードを一日に回数を多く与えるのを基本とします。
一般家庭であれば、標準より、ややふくよやに保たれた方が、
健康を維持しやすいと思います。

エネルギー消費量が大きいので、ドッグフードは、
カロリーが高めのものを選ぶといいでしょう。

またトッピングは、脂を多く含む皮付きの鶏肉や、
適度に脂肪を含んだ肉を使われることをお勧めします。

ダックスフンド

先祖犬が狩猟犬なので肉を多めにします。

過去の歴史を見ても狩猟犬との交配が多く、大腸が短くて穀物の消化が弱いため
野菜や穀物したいのフードを与えないようにします。

ラブラドールレトリーバー

足に水かきがある、カナダの水難救助ニューファンドランド犬と、
セント・ジョンズ・ウォータードッグの交配により作出された犬種です。

鱈漁で活躍していたため、体調不良時には魚特に鱈系を与えると良いでしょう。

ゴールデンレトリーバー

ニューファンドランド犬を中心にいくつかの犬種を交配。
19世紀中頃に作出されました。

水鳥の猟で活躍した、鳥回収犬です。
体調不良時には、鶏肉と魚をあたえます。


日本犬

古代犬の一つで、縄文時代から飼育されています。

山鳥、きじなどの鳥、うさぎなど小動物の狩猟に使われた狩猟犬です。
時々鶏肉を好きなだけ食べさせます。

また、日本食の影響で魚が必要な犬種でもあります。
認知症を起こす犬の半数が、日本犬という報告がありますが、
魚に含まれる栄養で、改善されることが多くあります。

ここでも犬の歴史を尊重することが重要ということがわかります。

日本犬の風貌をした、ミックス犬であれば魚、鶏肉、牛肉のローテーションで、
トッピングするのがおすすめです。

 

猟犬、牧羊犬、愛玩犬、日本犬、洋犬、それぞれ食事の注意点も変わります。

大きな括りとして、猟犬や牧羊犬などは、
動物性タンパク質を必要とする場合が多いと覚えておくと良いでしょう。

愛玩犬として伝統長く持つ犬種は、比較的に穀物が多くても適用性が高いといえます。

また日本犬は、洋犬よりは動物性たんぱく質不足に耐えられますが、
特に鶏肉や魚を好きなだけ食べさせると、健康維持に役立ちます。

 

 

 

重要な栄養素が不足し短命に!

残飯食が愛犬を短命にしてしまう?

犬の寿命から見たとき、人間の残り物を食べていた頃の、
犬の平均寿命は6歳ぐらいです。

現代の、ドッグフードで飼われているワンちゃんの平均寿命は、
13歳ぐらいです。

このことから7歳以上も寿命が延びたことがわかります
昔は交通事故やフィラリアという病気も多かったのですが、
それを差し引いても、人の残飯を食べていた時より、

明らかに現代のドッグフードの方が、
愛犬の寿命に貢献しているように思います。

 

もう一つ重要なことは、ドッグフードが普及する以前40年前は、
日本の家庭で飼われている犬は、日本犬かその雑種が多かったことです。

日本犬は日本人と長く生活してきたため、日本人の食生活にかなり適応しています。
欧米犬に比べて、穀物が消化できるよう大腸が長いのです。
洋犬は、大腸が短く肉類をたくさんとり穀類が少ない食事に適した体をしています。

  • 日本犬:穀類を消化しやすく大腸が長い・・・柴犬、甲斐犬、秋田犬
  • 欧米犬:穀類を消化しにくく腸が短い・・・ダックスフンド、プードル

洋犬は、主に狩猟や牧畜と言った、

肉が十分に食べられる環境で生活をしていました。


そのため、その犬を日本の食事の残りで飼育すると、

栄養欠損を起こします。

タンパク質が少なすぎるのです。


日本の食事の残り物で飼育されていた洋犬が、

とても短命だったりするという話を聞きますが、これが一因と思います。

 

では腸が長い日本犬は日本食の残り物で長生きしていたのでしょうか?
実際は洋犬ほどないにしろ短命でした。

 

日本犬と言っても色々な種類がいます。
柴犬、縄文柴犬、秋田犬、甲斐犬紀州犬などなど。

実はどの犬を見ても日本でも狩りに使われていたことがわかります
くま、イノシシ、しか、たぬき、きじ、カモなどです。

日本でも、犬は江戸時代からずっと、狩りの獲物の肉や骨を、

大量にとり続けていたことがわかります。


しかし、西洋程狩猟は盛んではなく、農繁期は農業に専念していましたので
その期間は、穀物食でも体を維持できる構造に、日本犬の大腸は進化したと考えられます。

日本犬は農業が暇な時期には、狩りに行き、獲物の肉をお腹いっぱい食べられるそういう生活だったわけです。

ですから、洋犬ほどでないにしても、穀物ばかりの残飯では、

栄養欠損が生じ短命になることも考えられます。

3割の犬はドッグフードが合わない?

ドッグフードが新しい病気を作っている

ドッグフードはとてもよく考えられています。

ただどのワンちゃんにとっても理想の食事というわけではありません。

 

犬の約3割には、ドッグフードが合わないために色々な疾患が引き起こされているように思います。

 

昔、犬を飼われている方に、皮膚炎や痒みで悩んでる方いますか?と聞くとほとんどの方がノーと答えられます。
実際に何度聴いてもノーなのです。

では今ではどうですかと聞くと

  • 皮膚病で治療しています
  • 痒みが止まらない
  • 真っ赤になって毛が抜けた

などなど次々と出てきます。

昔の犬の寿命が6歳ぐらいとして、今飼っている犬が6歳以降に、

皮膚炎や痒みに悩まされたのであれば、それは寿命が長くなって起きている、

ということになります。

昔の犬と同じように、今飼育している犬も、若い時期を比べないと、

フェアじゃないですよね。

では皮膚炎や痒みは何歳頃から起きましたかと聞くと、

  • 7ヶ月
  • 1歳
  • 1歳半
  • 2歳

多くの病気、特に治りにくい犬の皮膚炎、かゆみ、外耳炎などが、

かなり若い時期に発症しています。

 

このようなことは人間も同じでアトピーや喘息アレルギーが急速に増えています
犬においても今までは起きなかった皮膚病や治療困難な疾患が増えていることは確かです

これは一つには、穀物の油に含まれるリノール酸に適用していないワンちゃんがいるためと思われます。


リノール酸というのは、炎症を起こしやすくなる作用があり、

これを多量に摂取することでアレルギー疾患になりやすいという危険があります。

急激な食の変化に対応できない犬たち

犬は犬の祖先の狼の食事から、現代のドッグフードまで、

三つの大きな食事の変化を経験しています。

 

第一は野生動物を食べていた狼の時代。
これが数千万年続きます。

 

第2は人と共に暮らし狩猟家牧畜で得た動物を食べる時代。
肉類に加え穀物を食べるようになったのはこの頃。
一万年ほどかけて、犬はイネ科の趣旨である穀類が、

消化できるように進化してきました。


第3は現代のドッグフードの時代です。
これはわずか数十年の変化です。

 

この第三の急激な変化に犬の進化は追いつくことができません
過度の穀類、過度の食物加工、過度の添加物
過度の加熱、過度の酸化、過度の加圧などに耐えることができない犬が多いのです。

もちろん現代のドッグフードに適用し問題なく過ごせる子もいます。
ただ3割ほどのワンちゃんがこの大きな変化についていけないのは事実です。

栄養バランスなどよく考えられている現代のドッグフードですがそれぞれの歴史をたどってきた300種類以上の犬種の遺伝的、代謝的な違いに対しカバーしきれないのは致し方ありません。

何事も長所と短所があります。
そのメリットデメリットを飼い主が理解し、選択することが、

愛犬家に求められていることだと思います

十日間ドッグフードを止めると見えてくる

愛犬に皮膚病など気になる症状があるときは一度ドッグフードを止めて、

テスト用手作り食を10日間試してみましょう。

いつも与えているドライのドッグフードの量を1とします。
手作り食は生で水分が入っていますので、ドライのドッグフードの、

2.5から4倍量が手作り食の量となります。

今回は分かりやすく3倍量でレシピをご紹介します。

人間でいうところの野菜は必要ありません。
ドッグフードが犬に合っているかどうか検査用の食事ですので、

長期間食べさせる場合はミネラルとビタミンなどの必須栄養素の調整が必要です。

この食事を投函試してみてください

テスト用手作り食

材料
肉(牛肉鶏肉): i カップ
ご飯:2カップ
煎り糠:小さじ一杯5ml
牛脂またはラード:大さじ2杯30ml
食塩:少々

作り方
①肉を牛脂ラードで炒め塩少々で味付け
②煎り糠を乗せたご飯の上に1を掛けて混ぜれば完成

皮膚炎、涙やけ、後ろ足のふらつきなど、
気になる症状が改善されたなら、今あげているドッグフードが、

わんちゃんに会っていないということです。


この間おやつ、ガム、ジャーキーなど与えないようにすることも重要です。


おやつが必要な場合は牛肉や鶏肉をボイルしたものを代わりに与えてください
おやつ、ガム、ジャッキーが原因の場合も多いのです。

 

年を取ったら低タンパクがヘルシーは間違い!

年をとったら肉食に帰る

フードを年齢表示で選んでいる場合に、
心配なのが動物性タンパク質不足です。

シニア犬用フードというのは、肉類などの動物性たんぱく質の、
割合を減らし、穀物の割合を増やしたものです。

年をとったら肉を減らしてヘルシーに、と聞くと、なんとなく良さそうですが、
これは猿から進化した人の栄養学の押し付けでしかありません。

最近足腰が弱って、寝たきりになる犬が多いのは、
このような人の視点から作られた、シニア犬用フードのせいではないかと思います。

寝たきりのワンちゃんの飼い主さんに、どんなフードをあげているかを尋ねると、
決まって「ちゃんとシニアフードにしています」といった答えが返ってきます

穀物を中心としたヘルシーのフードでは、シニア犬は動物性たんぱく質の不足に陥ります。

動物性タンパク質不足は、筋肉を細らせ、特に後ろ足にダメージを与えます。
後ろ足が弱ってしまうと、立つことが出来ず寝たきりとなってしまうのです。

野生の動物が老化によって、寝たきりになることはありません。
寝たきりを生み出しているのは。私たちが与える毎日のフードなのです。

逆に寝たきり度なった犬に、肉を多めに与えると回復するケースが多いのもそのためです。
私は治療の一環として生肉を食べさせることがあります。

ある日、友人から飼い犬が「あと数時間後に死ぬ」と言われたと連絡がありました。
14歳のミックス犬の男の子、ここちゃんは老衰で立ち上がれないどころか、
何も食べれないと言います。

そこで「生のステーキ肉をぶつ切りにしてあげて」と伝えました。
友人は、もう何も食べないのになあ、と思いつつ、肉を用意し、
家に持って行ったところ、ここちゃんはガツガツと食べ始めむくっと立ち上がったそうです。

それから半年間、寝たきりになることはなく、余生を過ごせたと言います。
このように、今まで自力で立てなかった子が、肉食に変えたことで、
立てるようになった例を私は今まで頻繁に経験してきました。


動物性タンパク質たっぷりの食事を

祖先の狼は幼い時から老年に至るまで、一貫して鹿肉を食べていました。
年をとったからヘルシーなものを食べるという考えは、犬にはありません。

逆に、年をとると、比較的新しく獲得した習性は失われ、
昔から持っている習性が目立つようになります。

このことは、認知症となった老犬が、
夜行性になりやすいというところからも分かります。

15歳の柴犬マロン君は、認知症のため昼夜が逆転していました。

マンションで飼われていたため夜中に
うおんうおんと鳴き続けることは飼い主さんには大問題。

後ろ足の筋肉が弱り、うまく立てないだけでなく、
オムツをして自分の事も分からない様子でした。

この状態が、肉中心の食事とビタミンの栄養処方で、一週間で元に戻ったのです。

飼い主との生活で獲得した習慣よりも、年を取って本来の性質があらわになり、
昼夜逆転してしまったのです。
マロン君は今でも元気です。

食事についても同じです。
進化の過程で新しく獲得した穀物代謝する能力より、
肉を代謝する能力の方が、最後まで維持されることは覚えておくと良いでしょう。

老犬に優しいフードは、ヘルシーフードではなく肉中心のフードなのです。

ドッグフードであれば、弱ってきた老犬には消化しやすい肉、
つまり 動物性タンパク質を多く含んだものを選ぶのお勧めします。

そうすることで、筋肉を維持しねたきりの予防になるばかりでなく、
認知症の心配も減らすことができます。

体のことを考えても、脳のことを考えても、
老犬には肉がいいということを覚えておきましょう。

フード選び

フードは原材料表示で判断しよう!

原材料のトップが肉のものを選ぶ

正確に言えば、年齢によるフード選びが、
問題になっているわけではありません。

しかしもっと重要なことがあります。
それは原材料の配合順位です。

約6500万年もの間、犬の祖先は肉食動物として生きてきました。

イネ科の植物に適用する、潜在的な能力があったとしても、
人間に合わせて穀物を食べるようになったのは、およそ1万年前と言う、
一週間で換算すると、わずか1分ほど前に起きた大変化です。

進化の視点で考えると、犬はまだ穀物に適応している途中の段階です。

それは歯を見ると分かります。
人間の歯が、穀物の固い繊維をすりつぶすせるようにできているのと違い、
実際に、犬の歯を見ると、円柱状先が尖った形になっています。

これは、肉を切り裂いて飲み込んで食べるための構造です。
そう考えるならば、狼で会った時から、ずっと食べ続けている、
肉が多く入っているフードを選んだ方が、犬にとって安全であることは間違いありません。

穀物ばかりのフードを食べているワンちゃんに、胃腸障害が多いのはそのためです。
では、どのようなドッグフードを、どのように選べばいいのでしょうか?

ドッグフードは、色々な原材料を混ぜて作られていますが、
原材料は、量が多いものの順に並べなければいけないという決まりがあります。

ですから、ラベルの原材料表示のところに、
肉がトップにきているものを選びましょう。

なおかつ、その肉は牛や羊などの反芻動物であると理想的です。

これは3000万年の間、犬の祖先が捕食していたのが、反芻動物だったからです。

とはいえ、肉が多いドッグフードでは、値段が高くなりがちです。

もし、肉がトップに掲載されているフードが、高すぎるということであれば、
4番目よりも3番目、3番目よりも2番目に肉がきているものを選んでください 。


肉がなるべくたくさん入っているフードを選ぶ

これはワンちゃんの歯の構造進化の、歴史にかなった選び方です。

例外を一つ

子犬だけは、年齢表示を参考に選んでください。

子犬(パピー)用は、成犬用シニア用よりも、
かなり多めの動物性たんぱく質が配合されています。

このことからも、成長期などの重要な時期には、
犬に動物性たんぱく質が必要ことが、ご理解いただけるかもしれません。


肉の香りが強いものを選ぶ

次のポイントは匂いです。

今、ワンちゃんにあげているフードの匂いを嗅いでみてください。

肉の香り穀物の香り、どちらが強いでしょうか?
言うまでもなく、肉の香りが強い方が、ワンちゃんにとっておすすめです。

その時に、酸化した匂いがしないか、腐敗した匂いがしないかに、
注意してください。

犬は夏場に弱い生き物ですが、それは体の酸化を止めるという機能が、
人間ほど強くないからです。

寒い地域で進化した狼が、ヨーロッパで改良されて、
いまの犬になったように、犬は涼しい所で進化してきています。

涼しい環境では、熱による油や食べ物の酸化が起きにくいため、
酸化物は、ワンちゃんの病気を誘発しやすい傾向があるのです。


原産国に注意

どの国で作られたかで、不純物の入り方に差があります。

メーカー側には、安いものを作らなければならないという、
ユーザーからの圧力があるので、どうしても安い地域から原材料を仕入れようとします。

2007年には、アメリカでも中国の原材料を作ったフードで、
腎不全が多発し、多くの犬や猫が死亡しました。

石炭などから作られた、メラニンが混入されていたのです。

メラニンはプラスチックの原料です。

こういった事件が起こると、ドッグフードのあるロットだけ悪かったように、
事態収拾が図られますが、中国の粉ミルクに、繰り返しメラニンが添加され、
乳児の腎結石や腎不全が起きていたように、安い原材料を使い、
利潤を確保しなければ、存続できない企業の特性上、
ペットフードには、常につきまとう危険と言えます。